radiohead "fake plastic trees"
Her green plastic watering can For her fake Chinese rubber plant In the fake plastic earth That she bought from a rubber man In a town full of rubber plans To get rid of itself It wears her out, it wears her out It wears her out, it wears her out She lives with a broken man A cracked polystyrene man Who just crumbles and burns He used to do surgery For girls in the eighties But gravity always wins It wears him out, it wears him out It wears him out, it wears him out She looks like the real thing She tastes like the real thing My fake plastic love But I can't help the feeling I could blow through the ceiling If I just turn and run It wears me out, it wears me out It wears me out, it wears me out If I could be who you wanted If I could be who you wanted all the time |
緑色のプラスチックの如雨露 彼女はそれで中国製の作り物のゴムの木に水をやる まがい物の土に植えられた木にね それはくだらない男から買ったもの 結局取り除かれる運命の ゴム製の木でいっぱいの町で、*1 それが彼女をすり減らし、疲れ果てさせる それが彼女をすり減らし、疲れ果てさせる 彼女はどうしようもない男と暮らしている 狂ったポリスチレン野郎と もう粉々になって燃え尽きるしかないような男 男は外科医をしていたんだ 80年代に女性相手の整形外科をね でも重力に勝てはしないのさ それが男をすり減らし、疲れ果てさせる それが男をすり減らし、疲れ果てさせる 彼女は本物みたいに見える 彼女は本物みたいな味がする 僕のまがい物の恋*2 *3 でも自分の気持ちを抑えられない 天井を突き破ってしまいそうなくらいだよ ただ逃げ出そうとするだけでも それが僕をすり減らし、疲れ果てさせる それが僕をすり減らし、疲れ果てさせるんだ 君が望むような人間になれたなら・・・ いつも君が望むような人間であれたなら・・・ |
ところどころごまかしつつも何とか訳してみる。正直言って訳の正確さにはほとんど自信ありませんのであしからず。。。
この曲は全てが人工物に置き換えられていく現代で自分の中に湧き上がってくる感情までも"fake plastic"すなわち、誰かに作られたまがい物であると感じてしまう人間を歌っているちょっと悲しい歌。
現代を皮肉ったような歌だけどやっぱりグッと来るものがある。第2ヴァース終わりまでは第三者視点で静かに曲が進行していくが"she looks 〜"と主観視点で歌い出すとともに曲が一気に盛り上がる展開は鳥肌もの。クライマックスを迎えて"if I just turn and run"まで歌い終わると曲はまた静かになる。そして最後の「いつも君が望むような人間であれたなら・・・」というせつない呟きでこの曲は締めくくられる。
トム*4らしい繊細な感情を歌った歌詞とジョニー*5のギターが炸裂する一番大好きな曲である。
訳している途中で気になったことがある。
それは第2ヴァースまでに"fake"であふれる社会に生きる人間として描かれる"she"と、それ以降の"looks like the real thing"な"she"そして"you"が同一人物なのだろうか?ということ。同一と捉えるのが自然な解釈だろうが、別と考えるとそれはそれで面白い歌詞になる。
"looks like 〜"「本物みたいに見える」という一節は"she"が"real thing"では無いと理解していることを暗に示しているが*6別人物と考えた場合、思いを寄せる彼女を"real thing"では無いと、無理やり思い込もうとしているように感じられる。つまり、何らかの原因で諦めざるをえない(本当は"real thing"だと感じている)"she"を、第2ヴァースまでに描かれた人間と同じ"fake"だと思い込み、その恋自体も"fake plastic love"と自虐的に捉えることで"she"を諦めきれない自分を無理に納得させようとしている歌詞だと解釈できるのだ。
無理矢理諦めようとしているから"I can't help feeling"「気持ちが抑えられない」、と自然につながるし、"if I just turn and run"という一節はまさにその無理矢理彼女への気持ちをそらそうとしている行為をさしているのではないか。
大分屁理屈こねた気がしないでもないが、こっちの方がより切ない歌詞になるので個人的には好き。*7
追記:YouTubeにてPVとライブ映像を見つけたので紹介。
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